ご来場いただきまして、ありがとうございました。
自分の作品へのこだわりのなさすぎっぷりが痛いほど突き刺さる一日でございました。
サイトを見てくださっている方がいたぞー!というのが、びっくりでしたw。
本当にピンポイントターゲットにしたもの、しかも中身はぼろぼろだったのに売れた!というのはひとえにAKIRAおいちゃんの日頃の行いだと思います。来て見て下さった方、ひたすら色々お任せしてしまった輝竜司さん、そして山岡さんご本人、泳がせてくれた各企業さまに厚く感謝いたします。
本は、そのうち委託お願いを出そうかと思っております。海外発送もできるところを教えていただいたので。少々お待ち下さい。
以下は完全におまけです。
本を読んだ人なら分かる、今見たらこっぱずかしい、「セルフカウンセリング」全文です。
■セルフカウンセリング、或いは一人対談
nagyu セルフインタビュー
――本日はよろしくお願い致します。
よろしくお願いします。何を答えればいいんでしたっけ。
――アキラヤマオカアーカイブを始めるきっかけとか、そういう辺りですね。
そういえば、アーカイヴ、ですか?アーカイブ、ですか?
そのへんねえ。昔は「ヴ」ってのが、こう、すごくカッコよく見えたんですよ(笑)。
発音としても「v」なので近いですしね…
ただ、年を重ねていくごとに別にどっちでもよくね?と。
――厨二病脱出、ですか。
いやー、そういうわけではないんですけど。
自分相当の厨二病だなーとは思いますよ。こうやってセルフ対談するくらいですから(一同笑)。
でもね、まあ、表記はさておき、「あーあのサイトね!」ってわかりゃいいかな、って。
――こだわりが抜けた、が正解なんですかね。
そうですねえ。ホント、堅苦しく考えなくなりましたね。
――さて、始めたのは記憶によると確か10年前。長いですね。
実質メンテしてる時間は1年にも満ちてないので、気恥ずかしいですが…。
今思うと、全国の山岡さんには謝らないといけないですよね(ドメイン:yamaoka.info)。
一応、「山岡の情報」を提供しているので、その点については間違いないんですけど。
もしかしたら山岡士郎さんの情報が欲しい人が来ちゃうかも知れないじゃないですか。
※山岡士郎…料理漫画「美味しんぼ」の主人公。気付いたら栗田さんをゲットし、子持ち。
同じくらいのタイミングで、スペイン?かどこかの「akirayamaoka.com」もできていて…
そこの管理人の方とはコミュニケーション取っておけばよかったなー!って今でも後悔してます。
この間見たら、ドメイン切れ狙って広告サイト貼り付ける奴らに取られてた(笑)。
グラスホッパーさん、がんばって取り返しましょう!(1月時点)
――始めるきっかけになったのは一体何だったんですか?
色々なものが重なっていたんです。
そのころやっと覚えたての「アクセス解析」なるものをつけて…
音ゲーとかやってましたから、そのことを書き込みするたびにコナミからアクセスがきて、それに毎回ドキドキしたりして。
そのうち、同じ人が数時間に1回必ず見ていることに気付いたのです。しかもブックマークで(笑)。
何かお返しをしたかったんですね。何にかはよく分からんが、期待してもらっていることに。
同じ時にずっと考えていたことがあって、「何で山岡さんには公式サイトがないの!?」っていう。
今になってしまえば「そりゃ会社員の公式サイトはねーだろ」と思うんですけど(笑)、その頃は違いましたからね。音楽の神です。ゴッドです。
誰も作らないんなら、私がやるしかないんじゃないですか。
今考えてみると、若さですねえ。ピチピチしてますねえ。
で、折しも山岡さんの誕生日が近づいてきて。
「機は今だ!」です。
――で、サイトが開設されたと。
若干汚らしい理由もありました。
「情報が集まっているところに情報は流れてくる」
というのを経験則上知っていたんです。
私は山岡晃という人が何をしていたか知りたいし、これから何をするかも知りたかった。
ただ、前述した通り当時はただの会社員でしたから…、一人が追うのには限界があったんですよ。
――結局どうでした?
情報は、集まりましたね。それはもう、すごい勢いで。
でも大半は「過去のこと」ではなくて、例えば「今週のファミ通にインタビューがあったよ!」とか、そういうことを友人が教えてくれるんですよ。それも、音ゲー関係ない子(笑)。
サイトを持っている、ということによってこいつがどんだけ山岡ファンなのかをアピールできるようになったんですね。これってすごい個性で。あ、いや、山岡さんが個性的なのとは違う意味で(一同笑)。
それによって出会いもたくさんありましたし、英語も読むようになりましたし(苦笑)、まあ、マイナスにすっ転んでいったことはないですね。
コナミ・グラスホッパーからのオトガメもまだ来てないです。
悩んでいる子、今すぐアーカイブを作りましょう!
アーカイブウェブリングしましょう(笑)!
――でも、最近の音ゲーコンポーザファンとは遠ざかってますよね。
あー…それも色々ありまして。
まず一つは、歳です!
なんせですね、10年前にサイトを開ける程度の年齢なわけですから。
――まあ、推して知るべし、ですよね。
はい。若い子のノリとはやっぱ、違うんですよねえ。
音ゲーも、200円くらい払うと息上がって死にかけてますからね(笑)。
次が割と決定打なんですけど、山岡さんがコナミにいないんですよ。
――あー…
で、必然的に音ゲーから遠ざかっちゃったんです。
だからと言って例えば他のフリーで活動されている方のファンの方といきなり交流できるかっていうと、まあ、できないじゃないですか。
――ご本人の毛色もありますからね。
ありますねえ。それに、海外の方が人気ですからね。日本での山岡晃の認知度って本当に低いんです。
見つけたとしても、どうしてもサイレントヒル側からいらした方が多いので…、音ゲーしか知らない私は肩身狭いですね。
そういえば、ポップンにサイレントヒルのうたは結局入らなかったなあ。入るのを見届けたかったんだけど。
――ヤンママですか。
個人的には「でもえらいじゃん、おばあちゃんの手とか引いて…」が好きだったりします。
――そういえば、結局サイレントヒルシリーズは未プレイなんですよね。
未プレイですね。怖いのキライなんですよ。怖さを楽しむためにディスク入れることができないんです。あ、4はそれこそピークの時期だったから、起動はしました。でも、おばあちゃんゴーストでノックダウンされちゃった。おばあちゃん子なんです。
それよかなら真魂斗羅の方がプレイしましたよ。下手すぎて全然でしたけど。曲聞いちゃって、ダメですね。コンポーザファンである思わぬ弊害でした(笑)。
もっというとグー!グー!サウンディの方が回数だと多いです。
――音ゲーですからね。
あの言葉を失う判定、是非DDRのランカーにプレイしていただきたいですね。
――そもそもなんですけど、なんでアーカイブだったんですか?ニュース、ではなく。
山岡さんて、今も昔も「これから先に何をやったもんだか全然分からない人」なんですよね。
未来が全く分からないのなら、過去を追う以外ないじゃないですか?
それを誰もやらないなら、私がやるしかないじゃないですか。そういうことです。
――なるほど。公式サイトがない、というのはここにつながる。
そうです。「この人が作ってるものを他に聞きたいのに、どこにあるか分かんない!」ってのが、自分自身のフラストレーションとして存在したんです。
同じことを考えて悶々としている人がたくさんいるはずだ、よし、作ろう!…と。
実際は全然いなかったんですけど。いや、いなかったと言うか…
――ああ、あのサイトですか。
そう。Wikipedia。
結局私がやりたかったことはそこに帰結してしまったんですよね。みんなで情報を集めよう、というか。
私のサイトの情報は見事完全にコピーされて、彼らのコンテンツとして持っていかれました。
あっちは写真すらどっかから持ってきて貼り付けますからね。かなわないですよ。
――悔しさみたいなものは。
そりゃありますよ。こっちはデータを集めるためにソフト買ってスタッフロールを確認できそうなら確認までやってんですから。それを5秒でポイですよ。シャレにならない。
ほら、質問サイトに宿題の問題を質問したりする子がいるって問題になってるじゃないですか。アレよりも酷いですよ。
真面目に大学の課題のクラスてんこもりプログラムを書いてきた子のソースコードを全員でコピペして終わらせたくらい酷い(笑)。「情報は共有されるべきだ!」なんつって。赤点付けられちゃえ!って思いますけどね。
――相当怒ってるじゃないですか。
そうみたいですね。さすがセルフカウンセリング。侮れませんね。
※ここでは自己による自己の振り返りをセルフカウンセリングと称しています。
その他にも、やはり言語の壁が高かったですね。正確には言語と意識の差かな。
海外のサイトのほうが圧倒的に山岡ニュースは載ってるんですけど…、英語だけじゃもう対処できなくなってきたんですよね。
「ヘイ、君のアキラコンテンツ素敵だね!なんだか語に訳して僕のサイトに置きたいんだ、いいだろ?」
みたいなメールも来ましたし(笑)。まあ、こっちは許可求めてるだけWikipediaに貼りつけたどこかの野郎様よりいいですね。うちのコンテンツとして置かせてもらえるならいいよ、つったら相手が怒り出したんで、お断りしました。
まあ、それで、「もうやってらんねーよ!」って何度も思ったんです。
――でも、思い出した頃に復活したりしますよね。
気付いたら、サイトが割とアイデンティティの一部になっていたんですよね。
山岡晃のファンである、ということよりも、このサイトをやっている、という事自体が。
他の人にはどう写っているかは知った事ではないですが、自分の中では確かにこのサイトが基幹にあるんですよ。
そんな子なのに、こんなに邪険に扱ってしまっていて…というのが数年に1度訪れるんです(笑)。
あと、まあ、個人の都合でサイトの更新をしていられる状態ではない時が続いたり。
――で、今回はついに本を出すぞ!と。
これも、「出す出す詐欺」していたところがありまして。
いつか出したいな、というのはずっとあったんです。
ただ、時は進むもの、私が作るものはまとめるもの。どんどん進むものを固めるタイミングが分からなくて。どうしたらいいんだ?という。
そしたらですね、まさかのご本人からのピリオドご提供です。
――コナミ退職。
ですね。そのあとのどたばたも終わり、私自身のどたばたも終わり、一息つけるようになった。
そしたら「あれ?そういえばアーカイブちゃん10年くらいになる?」と。
ここ数年はTwitterや他のゲームでお知り合いになれた方々の作る素晴らしい本―同人誌の一線を完全に超えてしまっているような―ものも見ることができまして。
ああ、これだ、これを待ってた、これ以上のタイミングは絶対ない!と。
――勢いって大事ですよね。
基本、気分が乗らないと全然やらないし、自分が得意ではないことは全然できないんです。
だから、今だ!今なら乗ってる!既成事実を作れ!っていう(笑)。
そういう意味なのかも知れませんね。コミケの応募が早いのって。
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