新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

というわけで、まさかの「アキバBlogと同じネタを扱う日がついに来た」の巻です。

卵かけご飯専用醤油の解説同人誌 「醤油手帖vol.1」
http://blog.livedoor.jp/geek/archives/51314326.html

作者であるむむさんこと杉村啓さんは「料理漫画研究家」と肩書きをつけ活動をしており、身内からの「美味しんぼ疑問祭り」にthe interviewsで答えていたらその回答の丁寧さを見たディレクターから仕事が来たり、家の冷蔵庫を買い換えた(原因・醤油と日本酒が入らない)り、日本酒で自由大学の講義をもってらっしゃったりしていらっしゃいます。なんというか、ご本人のほんわかした性格とは裏腹の武勇伝をたくさんお持ちですね!
なんで知り合いなん?と問われたら「モンハンです」というほかにないんですが、それがなければ一生知り得ることのなかったトップクラスのすごい方だと思ってます。これからもよしなに!よしなに!回復笛的な意味でも(笑)!

というわけで、その方が自身初となる(のかな?意外!)同人誌を出したよ、ということでレビューさせていただこうと思います。長くなるので一言だけ答えると、「今日の晩飯はたまごかけゴハンになったよ」です。

まず、デザインが公式サイトにて公開されているのですが、実物を手にとって呆然。
某ノートのデザインを踏襲しているわけですが、その手触りは「そのもの」に近く、タイトル「だけ」が箔押しでキラっと輝くリスペクトっぷり。さらに、この後ろの醤油シミの再現っぷりたるや!知らないカーチャンが見たら絶対台ふきん持ってきます!中身を見る前から既にかなりハートを掴まれました。わかりづらい説明ですと「金沢でこんなんできるの!?」です。

ぺらりとめくると、意外なことにカラーイラストが3点並んでいます。どんだけ中身紹介を読んでいなかったのだ、という話ですね…。皆さんのイラストももちろんステキですが、皆さんのむむさん大好きっぷりが伝わってくるラストの感想枠もオススメです。
そして大ファン(ご本人自体もイラストも)の輝竜司さんがいらっしゃってテンションアップ。酵母かわいい発言だけでわたし満足。

その後のご本人パートは「シンプル・イズ・ベスト」という構成になっています。文章が続く中で小休止のスパイスとして入ってくる写真類。ルビ、ナンバリング部分にもこだわりを見せるデザイン、圧巻です。正直な話今まで見た文章モノで一番見やすいし、進みやすいと感じました。内容は醤油を熱く語りたおしているだけにもかかわらず、ですよ。カツブシがどうこうとかを力説されていてもです。これは、ご本人の文章力、そしてこの絶妙なるスペーシングによるものだなーと一人感心してしまいました。
で、その中ではコラムを3本、たまごかけゴハン用醤油自体の説明を20本(!)、さらに最後には購入場所のリストまで掲載されています。
世界にこれほどまでにたまごかけゴハン醤油を愛した本は今まであったでしょうか。ないはずです。「この発想はなかった」です、まさに!

上で醤油のことを語り倒しているだけ、と表記しましたが、それは本当に醤油についてだけを語っていることを示しています。むむさんの文章もまた大好きなのですが、この本を手にとって実感したことがあります。それは、「好きなモノを『こおおんなにすごいんだよ!ヽ(*・ω・)ノ』と文字だけで伝わるオーラで書き綴れるからすごいのだ!」ということ。これはですね、山岡晃ファンサイトなどを形式上であれ持っている私としても大変勉強になりました。好きなものを好きだと伝えること、どうすごいか伝えること、なんと美しいことでしょう!

というわけで、読んだあと私は素直にスーパーに向かいたまごと醤油を買ってきたのでした。
私が買ってきたのは、キッコーマンのスクイズボトルでした。そう、たまごかけゴハン専用醤油ではなかったのです。
ここにちょっと残念だった所があります。
たまごかけゴハンが食べたくなる本であるのは間違いなかったのです。もちろん全てがたまごかけゴハン専用にカスタマイズされているのは分かりました。でも、そもそも普段から醤油を使い切るかどうか怪しい人間にとって「1本まるごとたまごかけゴハン醤油専用の醤油を買う必要はあるのか」が分からなかった。そう、コラムには「何故たまごかけゴハン専用醤油がオススメなのか」という、むむさんにとっては当然となっていたことが抜けていたのです!(ドドーン)

とはいえ、読後に体がたまごかけゴハンを渇望することは間違いないこの本。もちろんですが、普通のお醤油で食べたたまごかけゴハンも大変美味しかったです。悔しいくらい素晴らしい本!是非皆様手にとって見てください。

(アキバblog開きづらいひと用:リンク)
醤油手帖関連告知ブログ
http://shouyutechou.hatenablog.com/
まさかの居酒屋販売もスタート。同人誌ショップが気恥ずかしい方は行くがよい!
むむさんは美食家なので間違いなく美味しいお店です。

コミックZIN
http://shop.comiczin.jp/products/list.php?category_id=3499
会員登録などが必要で結構なハードル。アキバblogだとこっちが紹介されてましたね。

アリスブックス
http://alice-books.com/item/list?circle_id=825
銀行振込とメール便が使えるので、「同人誌って興味ない・引退したけどコレは欲しいな」という方はこちら。私はこちらで買いました。

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