自分は山岡晃のファンになったのが早くて、彼がまともに音楽をオススメしている機会に出くわすことが多かった。ので、80’sのニューウエーブ関係は簡単な(偏った)知識をつけることができた。
その後、cali≠gariというバンドを好きになった。ちょうどボーカルが変わった頃のことだ。彼が執筆する本が出るというので手にとった。UK New Waveディスクガイドと書いてあった。ああ、つながったと思った。
その後、森岡賢のハッピーな音楽を聞いた後、ソフトバレエをたしなむようになった。ボディービートだそうだ。ボデー。ああ、ここでもまた。
というわけで、その辺の音楽はひと通りなんだかよく分からないうちに聞いている。
色々とPOLYSICSを聞くとき、何回か「えっ」と思った。だって、まんまなんですもの。
例えばこちらはPOLYSICSの「Colon」
はい、次。Mの「Pop musik」
でも。
でもですよ。
ほぼほぼパクだけどむかつかなくないですか?
音ゲー業界で「触れない」と呼ばれた方の時とは全然違いませんか?
この問題にしばらく悩んでいたのだけど、XA-VATを聞いた時にあーそーそういうことぉーへーと自分の中で何かが落ちたのでなんかもうどうでも良くなりました。
これも、聞くたび「うおおなんだっけこれなんだっけこれうわあうわよく分かんないけどなんか元気出てきたうわうひょおおお」と謎の脳内麻薬が出る80’sのドロッドロダンスミュージックに仕上がっております。
Koziさま期待して買った人はしょんぼりするかもしれん。
だが石井秀仁を期待して買った我々は勝利のガッツポーズを掲げるのであった。
で、石井秀仁の歌詞に「五番煎じに美を感じるのである」なんてのもありますが、本人のインタビューでも似たことを言っていて。
http://natalie.mu/music/pp/xa-vat
なんて言うか、メイクして、逆毛を立ててってだけだったら、100万人ぐらいいると思うんですよ。そういうものとは違う何か……
めちゃめちゃ冷めてます。自分を客観視できるってすげえなあと思ってます。
言い方は悪いんですけど、パクリが好きなんですよ。パクリの美学って絶対あると思うし。歌詞の中にキーワードを散りばめたりとか。そういことを面白がりたいんですよね。
つまり、思わずニヤっとさせたPOLYSICSも、未だに元ネタが分かるようで分からないXA-VATも、「美学」を極めていると。そういう事なんだと思います。
で、「パクリ」を許せるのか、許せないのか、私の中のバロメーターは「そいつらが確信犯的に楽しんでるのか」「パクリ元への愛を死ぬほど感じるか」その辺になってくるのかなあと。なんてね。
あ、というわけでどちらもとてもおすすめの盤になっております。動画のせいでやたら小さいけど、なんかのタイミングでいいんで聞いてみてねん。
