武道館と彼らの違和感売り切れません、此処だけは――――。

そんな煽り文句で開催された、このラストライヴ兼マストライヴ(実際のタイトルでは、「ラ」のはらいに点がついている。「ラ」と「マ」のダブルミーニングというわけ)。
ちょうど誕生日の翌日、即ち建国記念日とあり、開演に余裕を持って参加することができました。

cali≠gariを聞くようになったのは現メンバーになってからなので、過去の確執とかそんなものは全くなく、むしろ途中から頭角を表して「奇形メルヘン音楽隊」をさらにカオスに叩き込んだ石井秀仁氏の音楽性には惚れ込んでいるタイプのファン。
ただし、私が一番贔屓としているのはバンドの中心人物(本人は嫌そうだけれど)である桜井青氏。彼は真性の(っていう言い方の時点で怒られそうだけれど)ゲイ。しかも、それこそ「喰った喰われた」の世界にいるような。それなのに吐き出される歌詞は痛々しくてどこか美しい、のです。少なくとも私にとっては。
大昔のブログではそれこそキャーキャーと彼らを応援していたこともありました。
活動休止の「9」の時に完全に放心状態に陥り、GOATBED/Lab.なんかをちょこちょこ応援ししていたら一人SEX MACHINEGUNS に行っちゃって(笑)、あーあーこりゃ再結集はねえな、と思っていた矢先、去年の4月に彼らは復活してくれました。
すごく穿った見方をすると、「今のヴィジュアル系へのアンチテーゼ」みたいなものを感じましたねー。

出来上がったアルバムは石井真っ盛りのデジタルデジタルニュウウエイヴ!な出来で、本当に前のボーカルから応援して人は買わないだろうなあ、という。
そして本来は去年の秋頃に「消費期限切れ」の予定だったものの、なんと「消費期限偽装」が判明、そしてこの武道館発表。そのニュースを渋谷の3ディスプレイをジャックして流したってんだから、でかいバンドになったなあ…。

今回は無理矢理時間をあけてもらい、昔からの友人(cali≠gariファン。村井派。最近の彼も暖かく見守れるタイプ)と参りました。
BLITZ、AX、その辺から一緒に見てきた友人なので、武道館がどんどん人で埋まっていくのを大変感慨深く(笑)一緒に眺めます。

そして場内のモニタに映し出された文字は
「売り切れました、此処さえも――――。」
再結成後の方が集客が多いなんて!稀有な人たちです。

サイレンがけたたましく鳴り響き、ライヴスタート。

エロトピア(4人だけ)
マッキーナ
せんちめんたる
(石井MC 「レッツ、曲!」)
ハラショー!めくるめく倒錯
偶然嵐
-踏-
散影
(石井MC)
続、冷たい雨。
冷たい雨
(石井MC)
スクールゾーン
「依存」という名の病気を治療する病院
ハイカラ・殺伐・ハイソ・絶賛
混沌の猿
(村井MC 客に数字を言わせていく)
37564
マネキン
マグロ
嘔吐
(君が代SE)

おかえり星男
(石井役:オナン 青役:青? 村井役:外人さん 誠役:誠)

オヤスミナサイ
ゼリー
村井研次郎(ベースソロ。MKG1曲目・エレキテル挟みつつ)
ハイパー青江様タイム
エロトピア(w/ドラァグクイーン)

サイレン

ブルーフィルム

(ニュウアルヴァム発売のお知らせ)

ほぼほぼ、ベストの選曲だったと思います。

MCは相変わらずのぐだぐだだし、石井は歌わないところだらけだし(笑)、青は回転ベッドを利用したお立ち台で踊ったかと思えばステージに仕掛けられてたベルトコンベア?で移動するし、ああ、いつでも通常運転!ですね。
たぶん、武道館の舞台にあれだけのドラァグクイーンが立ち、踊り狂ったのは、初めてではないかと。

アンコールの最後、青がお辞儀をし続けていたのが印象的だった。
あっちを向いては礼、こっちを向いては礼。
そして最後、今一度全方向に向かって礼。
それは「解体」するにあたっての礼なのか、はたまた、武道館ライヴまで来たことへの礼なのか。

終わった後、余韻に浸りながらパンフレットを読んでいる時に気付いた。

青「ていうか、解散なんて一言も行ってませんよ」

――――期待します。

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